帰村宣言の川内村県内に24人
(2012年2月3日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20120202-OYT8T01210.htm
原発事故で避難した村民に向け、「帰村宣言」を出した福島県川内村の村民が、群馬県内にも24人(1月4日現在)いる。村長からのメッセージに望郷の思いを募らせつつも、放射能汚染や雇用、生活の不安に、「今は帰れない」と慎重な姿勢を崩さない。
帰村宣言のニュースが流れた1月31日。川内村上川内から太田市に避難している鈴木好子さん(68)のアパートに、一緒に避難してきた長男(39)、次男(33)の一家ら11人が集まった。村に帰るか、帰らないか。臨時の家族会議だ。
「除染の効果が出ないと、帰ることはできない」。鈴木さんの意見に、家族から異論はなかった。一番心配なのは、長男の子供2人(5、6歳)のことだった。鈴木さんは「村長の気持ちは分かる。故郷に帰りたい気持ちもあるけど、1~2年は様子を見たい」。鈴木さんは、つらい胸の内を明かした。
川内村は、住民約3000人うち、約2800人が村外に避難。村は今月にも、群馬県内の居住者(太田市18人、館林市4人、富岡市1人、みどり市1人)を含めた避難住民に、帰還の意向調査を実施する予定だが、鈴木さんの家族は「見守りたい」と答えるという。
避難先の太田市で臨時職員として働く横尾修正さん(50)も、複雑な表情を見せる。
川内村の自宅は警戒区域にある。村は4月の役場の再開にあたり、除染を迅速に進めることを約束した。だが、横尾さんは昨年12月下旬に一時帰宅した際、自宅周辺の高い放射線量に反応して鳴り続けた線量計の音が忘れられない。
「生活圏だった隣の富岡町が元通りにならなければ暮らせない。雇用も確保されるのか」とも話す。帰村しても、経営していた損保代理店に顧客が戻るかは分からない。収入不足を補うため畑を耕そうにも、土が汚染されたままでは出来ないと、心配は尽きない。
一方で、太田市への移住も決断できないという。横尾さんは「結局、自分の状況は中途半端なまま」と顔を曇らせた。
群馬県内の避難住民は2月2日現在、2030人。支援にあたる県震災被災者支援室の
担当者は「(川内村に限らず)いつかは皆が、同じような選択を迫られるかもしれない」と話した。
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