西日本新聞 2012年4月17日 10:08
道州制推進へ首長連合 10知事、16政令市長が参加
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/297605
道州制推進へ首長連合 10知事、16政令市長が参加
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全国の知事と政令市長有志による道州制推進の首長連合が発足する。参加を呼び掛けた岡
山県の石井正弘知事が18日に正式発表、「道州制推進知事・指定都市市長連合」の設立総会を20日に都内で開く。民主党政権で低調になった道州制論議を再
び盛り上げ、政府や与野党に早期導入を求めていく。
10道府県知事と16政令市長が参加する。九州からは佐賀県知事と福岡、北九州両市長 が加わる。事務局を置く岡山県は「中央集権体制の打破。国の仕事は外交防衛や経済政策、司法などに特化し、内政は地域の事情に通じた地方に任せればいい。 道州制導入に前向きな知事や市長の連携で政府を動かしたい」としている。
発起人には大阪市の橋下徹市長も名を連ねた。「大阪維新の会」は 国政進出に向けた政権公約「維新八策」に道州制の導入を明記。橋下氏は「本気で実現しようとすれば(これまでの)知事会や市長会のような活動では駄目だ」 と首長連合をてこに道州制実現を迫る構えで、政府や与野党にとって無視できない存在になりそうだ。
首長連合の発足について、佐賀県政策監グループは「全国知事会では賛否両論があって前に進まなかった道州制論議を導入に積極的な自治体と深めたい」と強調。
一方、福岡市法制課は「地方分権の受け皿は道州制が具体的。県から河川管理や学級編成などの権限移譲を望む」と道州制に伴う政令市強化を期待。北九州市企画課は「『廃県置州』の大改革。大都市制度とともに道州制のメリットを探りたい」としている。
■進まぬ論議に危機感
道州制を求める首長連合発足の背景には、「地域主権改革」を掲げる民主党政権が国から地方への権限や税財源の移譲に手間取り、道州制を「検討課題」に留め 置いてきた事情がある。全国知事会も都道府県が再編対象になるとあって腰を引き、2月には道州制を検討する特別委員会を廃止。地方分権の最終形とされる道 州制は、実現に向けた「エンジン役」不在に陥っている。
自公政権は道州制を世論にアピールできる地方分権の目玉として位置付けてきた。安倍晋三政権は2007年に道州制ビジョン懇談会を設置し、政府として議論に着手。自民党は09年衆院選マニフェスト(政権公約)に「2017年導入」を掲げた。
しかし、民主党政権は九州地方知事会や経団連などが道州制の検討機関を相次いで設けるなか「道州制だと国の権限を道州に移すにとどまる」(当時の鳩山由紀夫首相)と消極姿勢に転じ、同懇談会も廃止。
菅直人政権が10年6月に閣議決定した地域主権戦略大綱で、道州制は「検討の射程に入れていく」とされた。地分分権の焦点は一部の「ひも付き補助金」の一括交付金化や出先機関移管などに移り、国と地方の関係を抜本的に変える道州制は棚上げされた。
もっとも、これに対抗する形で首長連合を発足させる参加自治体が思い描く広域行政の形は、都道府県の権限を拡大する「道州制」から、大阪市解体を道州制へ の一里塚とする「大阪都」構想までさまざま。政令市には、道州制による都道府県の解体を政令市の独立性を高めることにつなげる思惑ものぞき、同床異夢の側 面もある。
それでも、次期衆院選をにらんで自民党が「道州制基本法案」をまとめたほか、政府の地方制度調査会は「大阪維新の会」の大阪都 構想に端を発した大都市制度の検討を始めた。こうした機運をとらえ、道州制を分権論議の主要課題に「格上げ」させたいというのが参加自治体の共通した考え だ。
=2012/04/17付 西日本新聞朝刊=
10道府県知事と16政令市長が参加する。九州からは佐賀県知事と福岡、北九州両市長 が加わる。事務局を置く岡山県は「中央集権体制の打破。国の仕事は外交防衛や経済政策、司法などに特化し、内政は地域の事情に通じた地方に任せればいい。 道州制導入に前向きな知事や市長の連携で政府を動かしたい」としている。
発起人には大阪市の橋下徹市長も名を連ねた。「大阪維新の会」は 国政進出に向けた政権公約「維新八策」に道州制の導入を明記。橋下氏は「本気で実現しようとすれば(これまでの)知事会や市長会のような活動では駄目だ」 と首長連合をてこに道州制実現を迫る構えで、政府や与野党にとって無視できない存在になりそうだ。
首長連合の発足について、佐賀県政策監グループは「全国知事会では賛否両論があって前に進まなかった道州制論議を導入に積極的な自治体と深めたい」と強調。
一方、福岡市法制課は「地方分権の受け皿は道州制が具体的。県から河川管理や学級編成などの権限移譲を望む」と道州制に伴う政令市強化を期待。北九州市企画課は「『廃県置州』の大改革。大都市制度とともに道州制のメリットを探りたい」としている。
■進まぬ論議に危機感
道州制を求める首長連合発足の背景には、「地域主権改革」を掲げる民主党政権が国から地方への権限や税財源の移譲に手間取り、道州制を「検討課題」に留め 置いてきた事情がある。全国知事会も都道府県が再編対象になるとあって腰を引き、2月には道州制を検討する特別委員会を廃止。地方分権の最終形とされる道 州制は、実現に向けた「エンジン役」不在に陥っている。
自公政権は道州制を世論にアピールできる地方分権の目玉として位置付けてきた。安倍晋三政権は2007年に道州制ビジョン懇談会を設置し、政府として議論に着手。自民党は09年衆院選マニフェスト(政権公約)に「2017年導入」を掲げた。
しかし、民主党政権は九州地方知事会や経団連などが道州制の検討機関を相次いで設けるなか「道州制だと国の権限を道州に移すにとどまる」(当時の鳩山由紀夫首相)と消極姿勢に転じ、同懇談会も廃止。
菅直人政権が10年6月に閣議決定した地域主権戦略大綱で、道州制は「検討の射程に入れていく」とされた。地分分権の焦点は一部の「ひも付き補助金」の一括交付金化や出先機関移管などに移り、国と地方の関係を抜本的に変える道州制は棚上げされた。
もっとも、これに対抗する形で首長連合を発足させる参加自治体が思い描く広域行政の形は、都道府県の権限を拡大する「道州制」から、大阪市解体を道州制へ の一里塚とする「大阪都」構想までさまざま。政令市には、道州制による都道府県の解体を政令市の独立性を高めることにつなげる思惑ものぞき、同床異夢の側 面もある。
それでも、次期衆院選をにらんで自民党が「道州制基本法案」をまとめたほか、政府の地方制度調査会は「大阪維新の会」の大阪都 構想に端を発した大都市制度の検討を始めた。こうした機運をとらえ、道州制を分権論議の主要課題に「格上げ」させたいというのが参加自治体の共通した考え だ。
=2012/04/17付 西日本新聞朝刊=
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